●食育を考える
■食育って一体なんのこと?
私たち一人一人が自分の“食”について考える習慣を身につけ、食品の安全性、食事と
病気との関係、食品の栄養特性やその組み合わせ方、食文化、地域固有の食材などにつ
いて理解して、健全で安全な食生活を実現するための実践活動(教育)のことをいいま
す。要するに、健康を維持するために毎日食べる食品についての知識を身につけてもら
うための教育活動のことです。
■食の変化と乱れ
日本のこれまでの食生活は、お米を主食として、旬のお魚、お肉、旬のお野菜などの多
彩な食品で構成され、栄養素の熱量バランスがとても優れていました。ところが近頃、
お米の消費減少とお肉や油脂の消費増加が続き、栄養バランスが崩れてきています。
さらに、朝食の欠食率は男女とも20代がもっとも高く、次いで30代が高くなってい
ます。こどもについても朝食の欠食は増加傾向にあり、日本スポーツ振興センターによ
るとH12年の小学校5年生の朝食の欠食率は15.6%、中学校2年生は19.9%
であると報告しています。朝食の欠食は1回の食事量が多くなり、過食につながること
から肥満症の発症を助長します。
■外食の普及と食の簡便化
いつでも、どこでも手軽に好きなものが簡単に食べられる今の時代は、不規則で栄養の
偏った食を続けがちになります。その結果こどもたちの味覚異常、肥満、生活習慣病な
どが急増しています。今こそ将来を担うこどもたちに食べることの大切さと食の知識を
身につけさせなければなりません。イタリアでのスローフード運動は、アメリカの大手
のハンバーガーチェーンの台頭を機にはじめられました。
■食育は家庭、学校、地域から
親子で習うお料理教室、学校の家庭科での食材教育・調理実習、地域の郷土料理教室な
ど全国的に食育運動は活発になっていますが、毎日食べる母親の家庭料理こそ食育の原
点と考えます。インスタント味噌汁、レトルト食品、コンビニ弁当では健康を維持する
ことは困難です。“おふくろの味”を伝えていきましょう。
■食育こそ究極の予防医学
こどものころから食べ物に対する興味を育て、食の大切さを学び、規則正しい食習慣を
身につけ、自分で自分の健康を考えて食べ物を選択する。そして健康で元気に毎日を過
ごせるようにすることが予防医学につながっていきます。
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まず自分の食生活を見直す(毎日の食事を書き出す)
A
食塩と脂肪は控えめに
B
腹八分目
C
三食きちんと食べる
D
食事のバランスを常に考える
E
もっとも大事なことは食事を楽しむこと
健康は食から!