●紫外線に注意!
■紫外線とは:
太陽からの光には目に見える可視光線、赤外線、紫外線が含まれています。この紫外線は
可視光線の紫色部の外側にあって目に見えない光線のことをいいます。
つまりultraviolet(UV)のことです。
■紫外線の人体への影響:
紫外線はUVA(A波),UVB(B波),UVC(C波)に分けられますが、特に問題があるのはUVB
です。これはシミ、しわ、日焼けの他に皮膚がんや眼に悪影響を与えます。
♦皮膚への影響:
@ 日本は韓国、タイと並んで、世界で最も皮膚がんが少ない国です。皮膚がんの最も多い
オーストラリアやニュージーランドと比べて約1/100です。
A 人間の皮膚の最も強力な紫外線防御はメラニン色素です。このメラニンは紫外線を吸収
してDNAへのダメージを少なくします。日本人でも色白で日光にあたると赤くなりやすく、
黒くなりにくいタイプの人は特に紫外線対策が必要です。
♦眼への影響:
紫外線ばく露による眼への影響は急性の紫外線角膜炎と慢性の翼状片、白内障がよく知ら
れています。紫外線は眼に何の利益もありません。有害なだけです。
■紫外線対策:オーストラリアから学ぶ
♦オーストラリアは年間を通して日照時間が長いこと、オゾン層が薄くなっていること、メ
ラニンの少ない白人であることなどから毎年400名以上が皮膚がんで死亡しています。そ
のため皮膚がん予防キャンペーンとして、「長袖の上着を着る」「日焼け止めクリームを塗
る」「つばの広い帽子をかぶる」「サングラスをかける」の標語を使い紫外線対策と教育を
徹底しています。
♦具体例:
@衣類の生地は綿(紫外線を遮断する)
A帽子のつばの広さは8〜10cm
B日焼け止めクリームは顔や首に塗り、SPFは最低でも15以上(できれば30以上)
Cサングラスと帽子の両方で眼に届く紫外線を98%カットする
♦日本では5月から紫外線が増えます。UVBが最も強くなるのが7〜8月です。
外出するときは“帽子とサングラス”を忘れないようにしましょう。
■日光浴について:
ビタミンDは紫外線の助けがなければ体内で合成することができません。しかし過度の日
光浴は有害です。日本の緯度から考えて、両手の甲くらいの面積が15分あたる程度で十分
です。日光浴より日陰での外気浴に心がけましょう。