●BSEについて
■ BSEってなんですか?
BSEとはBrest Self Examinationの頭文字をとったもので、アメリカではこの略語は
「乳がんの自己検診」という意味で一般的に使われています。(日本でのBSEは,
Bovine Spongiform Encephalopathyの略語で、「牛海綿状脳症」(いわゆる狂牛病)とし
て理解されていることが多いようです)
■ なぜBSEが必要なのでしょうか?
@乳がんは早期に発見された場合には、他の早期がんと比べてもとても治癒率が高い。
Aアメリカでは女性の8人に1人、日本では30人に1人が乳がんになるといわれており、
年々増加傾向にあります。
B厚労省の人口動態統計によると2004年の乳がんの死亡数は10524人で、1985年の時の
2倍以上になり、そのおよそ半数は30〜50歳代で占められています。
このような事実から考えて、
イ)出来るだけ早く乳がんを発見するためにBSEが大切である。
ロ)普段から自分の乳房の健康に対する意識を高め、「見て・触る習慣」をつけて、
いつもと違う「乳房の変化」に気づくことが重要である。
ハ)どんな小さなことでも乳房の変化に気づいたら、ちゅうちょすることなく専門医を
受診すること。
ニ)BSEは乳がん発見の1つの方法であって、専門医の診察とマンモグラフィーに取
って代わるものではない。
■ BSEの方法は?
@見る:イ)服を脱いで、鏡の前に自然にたちます。
乳房の大きさ・形の変化、皮膚の色・性状の変化、皮膚のえくぼ、乳頭分泌
を正面と左右斜め方向から観察します。
ロ)さらに両手を挙げたバンザイの状態、両手を腰にあてて少し前屈した状
態でも正面と左右斜め方向から同じ項目を観察します。
A触る:イ)入浴中に触る:
触る側の腕を上げて、反対側の手(第2・3・4の指の腹)で触ります。
乳頭を中心に同心円状に触る方法、上から下に・下から上に直線的に触る方
法、乳頭に向かって外側から放射状に触る方法があり、いずれか1つの方法
で左右の乳房を触って、しこりの有無を観察します。この時、石けんをつけ
て触ると、すべりがよく触りやすくなります。
ロ)横になって触る:
触る側の背中にバスタオルのようなものをひいて、少し胸が反るようにし、
同じ側の腕を上げて、反対側の手で触ります。この時、パウダーや保湿剤を
つけて、すべりをよくすると触りやすくなります。
■ BSEのタイミングは?
月経の終了後1週間くらいでしょう。閉経の方は毎月、日を決めてやりましょう。
少なくとも2~3ヶ月に1度はBSEをやりましょう。
BSEを始める年令としては、20才台からはじめても決して早すぎることはないと考えま
す。30才からはBSEに加えて、専門医の診察を年に一度、40才からはマンモグラフィー
も年に一度やりましょう。