●PSAを勉強しましょう!
■PSAとは:
PSAとはprostate specific antigenの略で、血清前立腺特異抗原のことです。
これは前立腺がんを診断するための血液検査です。
■前立腺がんの現状を知る:
1)罹患率:推移と予想
2000年:1位胃がん2位肺がん3位結腸がん4位肝臓がん5位直腸がん6位前立腺がん
2001年:1位胃がん2位肺がん3位結腸がん4位肝臓がん5位前立腺がん6位直腸がん
2020年:1位肺がん2位前立腺がん3位胃がん4位結腸がん5位肝臓がん6位直腸がん
2)死亡率(2005年):
1位肺がん2位胃がん3位肝臓がん4位結腸がん5位すい臓がん6位食道がん
7位直腸がん8位前立腺がん・・・となっていますが、前立腺がん死亡数は急激な増加傾
向を示しており、1985年に2640人であった死亡数が1995年には5399人、2005年には
9265人となっています。
3)前立腺がんの年齢分布:
70〜74才に25%以上分布し、60〜79才で75%以上を占めています。
4)各種がん患者数の年齢別ランキング(2005年):
65才以後の患者数は最多であり、50才代以後高いランキングを占めている。
■前立腺がんの国際比較:
前立腺がんは全世界のすべての男性がんの11.7%を占め、肺がんに次いで2位です。
罹患率はアメリカの黒人が最も多く、次いでアメリカの白人、カナダ人と続き、スウェー
デン、ドイツ、イギリスなどの欧州人が中間であり、日本、インド、中国などアジア諸国
は低くなっています。
■前立腺がんの検診:
アメリカではPSAでの検診率が65才以上で75%であるのに対して、日本では10%以下
といわれています。早期発見早期治療に勝るものはありません。
50才になったら年に1度PSA検診を受けましょう。PSAは採血するだけの簡単な検査
です。内科系の医療機関や泌尿器科にて受けることができます。
50才以上で横浜市在住の方なら、年1回1000円にて検診が受けられます。
※上記内容は日本医師会雑誌第138巻第2号(2009年5月)より引用しました。