●備えあれば憂いなし:その1
■首都直下型地震:
この数年のうちに震度7以上の首都直下型地震が起きる可能性が高いといわれています。とても怖いです。
怖いといって何もしなかったり、誰かが助けてくれるからと何も準備をしないでいるわけにはいきません。
今できることをよく考えて準備したいと思います。
■何を準備するのか?:
特殊な状況下でのサバイバルではなく、日常生活のなかで、“ぐらっと揺れた”その時を考えました。
A)家から飛び出す時に持ち出すもの(非常持ち出し袋:およそ3日を想定)
B)家にはいられるが、ライフラインが止まった場合(家での備蓄:およそ1週間を想定)
このA・B二通りについて準備しました。
今回は我が家の非常持ち出し袋をご紹介します。家には戻れずに屋外で過ごすことを想定しました。
A):
1)スニーカー:
夜中に地震が起きて、寝ぼけた状態で寝巻のままリュックを担いで草履で飛び出したことを考えました。
避難経路にガラスが散乱しないように食器戸棚の位置の変更と固定を行いました。
安全な場所に避難できたら最初にスニーカーに履き替えます。
2)傘・ゴアテックスパーカー・サバイバルブランケット・ニット帽:外に飛び出たら雨だった・・・
雨にぬれると体温が奪われます。小さな折りたたみ傘とフード付レインパーカーは絶対必要です。
さらにパーカーの上からブランケットで包むことで身体を外気から守ることができます。また体温の半分は
頭皮から逃げていくといわれています。ニット帽も入れておきましょう。
3)ブルーシートとマット:
軒先で夜明かしすることも想定しました。濡れて冷たい地面にはブルーシートとマットが有効です。
このマットはウレタンフォームが中に入っていて、その復元力で空気が取り込まれ、勝手に膨らむ自動膨張
タイプなのでとても断熱性が高く、軽量・コンパクトで便利です。
左:小さな座布団くらいの大きさです(スケールの代わりの携帯電話です)。
右:空気を抜いて、収納すると手のひらサイズです。
4)水:
サバイバルの教科書ではシェルターの確保が第一で、水はそのあとです。一般には1日3リットルといわれ
ていますが、必要量は気温と体重で決まります。我が家ではプラティパス(platypus)というやわらかい容
器に水道水をいれています。容器に水を入れる時、泡が立たないようにゆっくり入れて、容器内に空気を残
さないことが長期保存のカギになります。そしていったん水を入れた容器はリュックにしまい、日光を当て
ないことです。3カ月ごとに新しくしています(交換日を書いたポストイットをはっています)。
5)食糧:
軽量・コンパクトで火も水も使わないで食べられる短期間用の食糧としてはビスケット類が最適と考えます。
プルトップタイプの小さいサイズの缶詰も保存性、利便性の観点から便利ですが、たんぱく質や脂肪の多い
ものは消化吸収にさらに水分が必要になります。短期間のエネルギー補給の目的からフルーツの缶詰などが
お勧めです。
6)着替えなど:
靴下や下着が濡れていたらすぐに着替えましょう。我が家では2回分の着替えを用意しました。
下着、靴下、速乾性の長袖シャツ、タオル、軍手などをスタッフバックに入れて、整理しています。
7)携帯ラジオ、懐中電灯、ヘッドランプ:
寝室、台所、玄関の3か所に懐中電灯を常備しています。普段から携帯ラジオを愛用しており、定期的に電
池を充電しています。この携帯ラジオには手回し充電の電源切り替えと懐中電灯が内臓されています。ヘッ
ドランプは両手が自由になるのでとても便利です。
8)救急箱:
内服薬(通院中のお薬など)、ガーゼ、包帯、絆創膏、マスクなどをいつもセットにして、濡れないように
防水性のバッグ(Ziplocなど)に入れてあります。旅行にも持ち歩いています。
9)トイレットペーパーとトイレ:
身の置き場所を見つけ、ケガのないことを確認し、気持ちを落ち着かせ、水をのみ、保存食を食べそしてど
うしてもトイレが必要になります。ビニール袋と凝固剤がセットになったものが市販されています。
10)寝袋:
いったん落ち着いたものの帰宅できず、そのまま避難所の体育館で過ごす場合も想定しました。硬い床で
横になるのはつらいことです。3)で紹介したマットと寝袋があれば、安心です。冬の暖房のない体育館で、
気温2〜3度を想定して寝袋を選択しました。ダウンの寝袋は軽量・コンパクトでとても温かいです。
このマットと寝袋は仕事場での昼の仮眠用に使っていますが、とても快適です。
左:3)で紹介したマットです。
中央:寝袋用マットです。
右:寝袋です。
どれも手のひらにのる大きさです。
11)その他:
♦あれもこれもと詰めていくと重くて持てなくなります。頭の中で整理して、優先順位をつけて、軽量で
コンパクトにパッキングしてみましょう。大人は1人1リュックと考えましょう。
♦健康保険証、免許証などの身分証明になるものや銀行のカード類は忘れないように持ち出しましょう。
♦キーホルダーにホイッスル、アーミーナイフ、ミニライトをつけて、いつも持ち歩いています。
♦リュックに何が入っているか簡単にメモしておきましょう。
♦登山用品は軽量・コンパクトが基本です。山のお店(好日山荘など)でいろいろな相談に乗ってくれます。
余裕を持って45Lのリュックを使っています。