● 乳がんの自己検診指導
自分で見て、触って発見できる数少ない「がん」のうちのひとつです。
乳がんの95%の方が「しこり」を自分で発見しています。
「触ってもよくわからない」「触り方がわからない」「いつ触ったらいいのかわからない」
「触ったことがない」などと言う方がほとんどです。
ここにいくつかの自己検診のチェックポイントを挙げますので、まず実行してみましょう。
Q1)いつするのですか?
A1)月経が終了しておおよそ1週間前後が良いでしょう。閉経された方は日を決めてや
りましょう。できれば毎月、少なくとも3〜4ヶ月に一度くらいはしてみましょう。
Q2)何を見るのですか?
A2)1)下着のチェック:入浴などの時、下着をはずして乳首の接している部分に血液
や分泌物が付着していないかを見ます。
2)鏡の前に立つ:普通に立った状態で左右の乳房の形に変化がないかどうかを見
ます。皮膚に「えくぼ」「ひきつれ」「発赤」「むくみ」「ただれ」などないかを見ます。
3)鏡の前で両腕を上げ、下げする:皮膚に「えくぼ」「ひきつれ」がないかどうか。
角度を変えて側面や斜めから見ます。
Q3)どうやって触るのですか?
A3)1)乳首を触る:乳首を親指と人差し指で軽くつまむように、しぼってください。
血液や分泌物が出ないかを見ます。
2)乳房を触る:「しこり」があるかどうかをチェックします。汗をかいていたりす
ると“すべりがわるく”触りにくいので、入浴中に石けんをつけて触ることをお勧
めします。触る側の腕を挙げて乳房を平たくして、反対側の手で触りましょう。
ゆっくり、ていねいに円を描くように平手の指のはらで触りましょう(指でつまま
ないように)。
またふとんに横になって触る側のうでを上げて指の腹で(指でつままないように)、
乳房の外側、内側とわきの下をまんべんなく触るのも良い方法です。パウダ−をつ
けると、すべりが良くなるので触りやすくなります。
「めんどくさい」と思わないで、習慣になるようにしましょう。
そして「乳房がおかしい、何か変、しこりが触る、乳首から液体が出る」などの時は
乳腺外科の専門医を受診しましょう。